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存命中の元米大統領としては最高齢のカーターは近年、メラノーマ（悪性黒色腫）の肝臓と脳への転移などの健康問題により入院を繰り返してきた。
ソーシャルメディア上では今回の発表を受け、ジョー・バイデン大統領が「困難な時期に示した強さと謙虚さ」への賞賛をツイートするなど、カーター元大統領への賛辞が相次いだ。
ホスピスケアは、終末期にある重病患者に対し、治療ではなく、身体的・精神的な安らぎを与えることを目的としている。米国では、余命6カ月と宣告された患者の快適性を最大限に高めることに焦点を当てた医療ケアとして提供されている。
ホスピスケアは多くの場合、患者の自宅で提供されるが、専門施設や病院で提供されることもあり、看護師、医師、ソーシャルワーカー、セラピスト、スピリチュアルアドバイザーなどのホスピスチームの定期訪問を伴う。提供されるサービスには、鎮痛剤の投与、医療機器の利用、言語聴覚サービス、食事カウンセリングなどがある。
米国ホスピス財団は、治療を受けているのににもかかわらず患者の身体的健康や認知力が低下した場合や、体への負担が大きく成功の見込みも薄い医療行為よりも快適さを優先したい場合、アルツハイマー病や認知症の末期にある場合、余命6カ月以下と宣告された場合に、ホスピスケアの検討を勧めている。
患者のホスピス治療開始は遅れる傾向にあり、医療従事者の間での懸念となっている。全米ホスピス・緩和ケア協会の報告書によると、2018年に米国の公的医療保険制度メディケア受給者が受けたホスピスケアの期間は、半数余りが30日以下、4分の1以上が7日以下だった。7日以下は、ホスピスケアの恩恵を十分に受けるには短すぎる期間だ。
ホスピスケアと緩和ケアの違いは
緩和ケアも同様に、重病患者の快適さを最大限に高めることを目的としているが、末期患者である必要はない。また、緩和ケアを受ける患者は病気を治すための治療を受けることができる一方、ホスピス患者は治癒を目指した治療を受けることはない。
いつホスピスケアを考え始めるべきか
米国ホスピス財団によると、ホスピスケアは早期に利用することで最も有益なものとなる。研究によると、患者の多くはホスピスケア開始を死の数日前、数週間前まで待ち、その恩恵を十分に体験していないことが示唆されている。ホスピスケアを早期に開始することで、病院への通院を最小限に抑え、痛みやその他の症状を緩和することができる。
ホスピスは、24時間365日ケアか
国のホスピスケアでは多くの場合、24時間365日のケアは行われない。その代わり、ホスピスチームのメンバーが定期的に患者を訪問し、心配事が生じた場合には、24時間365日電話で対応する。米国立老化研究所によると、日々のケアの多くは家族や友人によって提供される。
ホスピス患者はすべての薬物療法をやめるのか
米国立老化研究所によると、末期疾患の治療やコントロールのための薬物療法は停止される。他の症状を治療する薬物療法は続けることができる。
ホスピス患者は食事と水を受け取らないのか
ホスピス患者は、飲食の希望を拒否されることはない。終末期近くなると、身体は次第に飲食物を消化・処理する能力を失い、必要な食べ物や水の量が最小限になる。患者が飲食をしなくなったにもかかわらず、食べ物や水を与え続けたり、人工栄養を行ったりすると、他の健康問題を引き起こす恐れがある。
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