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1) 「がん」 や コロナウイルス との闘いを後方支援する零細企業
今や日本では2人に1人が癌になり、3人に1人はがんで死ぬと言われています。欧米では、大体毎年5%ずつ癌死亡率が減っています。それに比べ、日本では増加が止まりません。日本ではコロナウイルス感染症に対するワクチンも治療薬の開発も時間がかかり、日本の医学・医療対応の基礎研究の遅れが懸念されております。その遅れを取り戻すための基礎研究を支えるのは、医学・創薬を根本的に支える基盤技術です。高度技術研究所(RIAT)は、がんやコロナウイルスの直接観察を支える新型のレーザ顕微鏡を開発し、病気克服の援けとなるために闘っています。
2) 今までの顕微鏡の限界
がんやコロナウイルスとの闘いの際、それを支援する顕微鏡が不可欠です。非常に微細な敵の生きたまま動く姿を観察するには、従来型の光学顕微鏡(共焦点レーザ顕微鏡、その発展型で2014年ノーベル賞受賞のレーザ顕微鏡)は不十分です。電子顕微鏡(TEM)は、光の波長より極々小さなものを見ることができるものの、ウイルスや細胞の生きたままでの動きや溶液中での挙動をそのまま見ることはできません。また細胞が厚いとお手上げです。従って、従来の顕微鏡では、その姿も動きも特徴も把握することが困難でした。
3) 見えなかったものが見れる独創技術
そこで、高度技術研究所(RIAT)では、100nm (nmナノメートル:100万分の1mm)程度の大きさの微細でよく動き回るコロナウイルスや増殖メカニズムがよく分からないがんとの闘いを支援するため、まずは相手の生きたままの動態知るためのツールとして、がん情報伝達小胞であるエクソソームやウイルスの動きと細胞との相互作用までもそのまま観測できる、新型の「超解像レーザ位相差顕微鏡」を独創開発しました。この新規レーザ顕微鏡は、生きた細胞を染色せず、薄切りにせずに観測でき、コロナウイルス程度の大きさの透明な微粒子の動きも溶液中でも同時に観測できる、従来型顕微鏡(共焦点レーザ顕微鏡や電子顕微鏡、など)が最も不得意とするところを可能にする、顕微鏡です。
「いままで見えなかったものが見える」新型レーザ顕微鏡である「RIH(実画像ホログラム)超解像レーザ位相差顕微鏡」の簡単な構成と従来型顕微鏡との違いが分かる図を以下に付けました。
図 1-1: 顕微鏡外観図 図1-2: RIAT顕微鏡の原理図 図1-3: 従来型顕微鏡
・ 溶液中の100nmより微細な透明微粒子や生体細胞の内部構造の ・試料の染色が必要
動きの実時間計測を可能にする ・動きの実時間計測不可
・ 試料は染色の必要なし
図 1: RIH 超解像レーザ位相差顕微鏡 と 従来型顕微鏡との違い
この顕微鏡では、コロナウイルスのサイズ100nm程度より小さく、かつ、透明な40nmサイズの粒子の挙動を溶液中で観察することが可能であることが分かりました。がん細胞から出て他の細胞に感染させるがんの情報伝達小胞であるエクソソームは50-150nm程度であると言われています。この顕微鏡はエクソソームの挙動の観察も可能と考えられます。
さて、がんやコロナウイルスと戦うためには、免疫を高める必要があり、また、治療薬が必要です。新開発のレーザ顕微鏡は、免疫機能はどのように働くのか、がんやコロナウイルスにどんな薬が効くのか。新型「超解像レーザ顕微鏡」は創薬研究や免疫機能向上のための研究の、動態観察という基盤技術の立場から、支援にも威力を発揮し、研究の迅速化に寄与すると考えられます。
4) 初めて 動く肺がん細胞の様子が 見えた 図2参照
がん細胞は活発に動いて他のものにくっ付きます。高度技術研究所に筑波大学病院の野口教授が持参された培養した肺がん細胞を高度技術研究所が独創開発した「RIAT型超解像レーザ顕微鏡」で見たとき、がん細胞が数分間で大きくなり、手足が出て、壁にくっ付く様が見えました。画像を見て、皆が絶句しました。2017年2月のことです。
ヒト由来の最初のがん細胞株であるヒーラ(Hela)細胞も、培養液中で丸まっていた細胞はやがて手足が出て大きくなりガラス壁にくっ付きます。こんな様子が「RIAT型超解像レーザ顕微鏡」で観測されました。
図2:肺がん細胞の5分ごとの形状変化
培養肺腺癌の動きの観測
光学倍率:88.6倍, カメラ:4,000 pixel×2,672pixel
(3.45μm/pixel),
視野サイズ:406×270μm
5)新たな診断技術への礎 図3参照
図3:がん細胞の迅速検査法と診断法開発図3:がん細胞の迅速検査法と診断法開発「形態的」がん診断を支える基盤技術は、がん細胞の顕微鏡観察です。しかし、従来の顕微鏡では固定した(死んだ)細胞の薄切りの染色観察しかできませんでした。それに対し、「RIAT型 超解像レーザ顕微鏡」は、生体細胞(がん細胞を含む)を生きたまま、薄切りすることなく、動いたまま観察することを可能にします。この技術が「形態的」診断法に応用できれば、現状では結果が出るまで1日を要するがん部検体試料の作成工程を、大幅に短縮することが期待されます。従って、目標部位から切り取ってきた細胞を「RIAT型レーザ顕微鏡」の視界に置き、30分程度の短時間観察するだけで、がん細胞と正常細胞の違いを動態から判定することができます。この強みは将来、がんの「機能的」診断の基盤技術につながるはずです。
「補遺」
がんの従来型検査法では、検体試料をつくるのに、採取した組織をホルマリン固定、組織切り出し、パラフィン包理、細胞を3~4μmに薄切りにし、染色、染色の状態を点検、という緻密で膨大な作業が必要です。RIAT新型顕微鏡を、染色法である、従来型検査法に応用すれば、多くの煩雑な試料づくりの工程が省略できます。更に、細胞の微細な内部構造が明確に把握出来るから、検査精度が向上することが期待されます。このように、RIAT新型顕微鏡を用いれば、従来型検査法の手間と時間を大幅に削減でき、検査精度が向上することが期待されます。 新型検査法「機能的検査法」に応用すれば、検体を「RIAT型超解像レーザ顕微鏡」の視界に置くだけで、細胞の動きから約30分程度の短時間でがん細胞を判定することができ、将来高精度でのがんの判定につながると考えられます。
6)がん 「治療法」 開発を支える基盤技術顕微鏡 図4 参照
更に、「RIAT型レーザ顕微鏡」は、細胞から出るエクソソーム(Exosome:細胞から分泌される直径50-150 nm (nmナノメートル:100万分の1mm)の顆粒状の物質で、がんの転移に関係すると共に治療すべき細胞への薬剤の輸送機能を持つ) の存在と挙動の観測を可能にするので、がんの効果的な「治療法」の開発が可能になると考えられます。
7)新型コロナウイルス感染症 「治療法」 開発を支える顕微鏡 図4 参照
さて、新型コロナウイルスが人体の細胞に潜り込んで増殖しながら次々と細胞を破壊する様子を、その動きのままを観測し、感染防止法と治療法を開発することが強く求められております。それを支える基盤技術として、細胞を染色せず、薄切りにせず、厚い細胞の内部までも可視化でき、細胞の動きと直径が100nm (100ナノメートル, 100× 100万分の1mm)程度かそれより微細なウイルスの動きがそのまま観測できることが求められ、それを可能にする顕微鏡が必要になります。
これまでの顕微鏡では、2014年ノーベル賞受賞超解像レーザ顕微鏡でさえ、電子顕微鏡も含めて、いずれもこの問題を解決することはできませんでした。
これに対して、独創開発した「RIAT型超解像レーザ顕微鏡」を用いれば、直径が 100nmより微細な40nmの透明な微粒子の動きも画像測定できることが分かりました。この高性能により期待されることは、コロナウイルスと生体細胞の相互作用、そしてコロナウイルスへの薬剤の効果などの直接観測などへの応用だと考えられます。
いままで見えなかったものが見える細胞小器官と細胞核内の構造、蜘蛛の巣状の輸送管らしき構造が見えます。
図4は、 細胞と微粒子挙動の直接観測による創薬・治療法を支える基盤技術としての性能の一部を示しました。図4の中央は、生体細胞と動いている80nm透明粒子の画像が同時に見えている動画の一部を示しました。
8)新規レーザ顕微鏡 開発者の経歴と実績
ところで、開発者は、1940年生まれです。開発者は、レーザを発光させたことが大きな話題になる頃から、レーザ応用技術の研究をはじめました。1960年代後半には、高校1年生からの5年制の学校、茨城工業高等専門学校で、学生に19歳で卒業研究をはじめ、20歳の卒業時に、研究結果を学会発表して貰う(これに関しては、多々エピソードがありますがここでは省略)、教育・研究活動を行っておりました。日本機械学会の中に「レーザ計測分科会」設置の提案者の一人で、エンジンシリンダ内部の燃焼現象のレーザ計測法の開発を国内外で先んじて始め、自動車の排ガス規制をクリアする研究などにも中心的に関わりました。ホログラム(立体写真)の自動作成装置の開発、1枚のホログラムで多数の文字や形状を同時に識別する技術、空気中に浮遊する微粒子をレーザ光で捕獲する技術(日本エアロゾル学会 第1回井伊谷賞受賞)、の開発など、 約半世紀に亘って、独創技術を開発してきました。国立学校を定年退官後には、設立した零細企業で引き続き日本独自の新技術を開発し、その情報を発信してきました。「RIAT型超解像レーザ顕微鏡」の開発もこの線上にありました。
参考
いいものはいいと評価されるのが 一番難しい | 光と画像の技術情報誌「OplusE」 (adcom-media.co.jp)
このレーザ顕微鏡の開発に当たっては、茨城県GNT(グローバル・ニッチ・トップ)企業育成事業(2016年)、㈶市村清新技術開発財団の新技術開発助成金(2020年)を受けました。その成果は、新開発顕微鏡は、茨城県新分野開拓商品に認定され(2017年)、「メディカルクリエーションふくしま2018」展示会でMCF大賞「テクノロジー部門賞 優秀賞」を受賞しました。英語論文は Eur. Phys. J. Appl. Phys. 91, 30701 (2020) に掲載されました。 基本特許は、特許 第5733940 (特願2010-227162)、特許 第6603588(特願2016-009399)を得ています。
9)クラウドファンディングの必要性とお願い
コロナ感染症対策や病気の治療のためには、根本原因の観察が必要で、顕微鏡はその有効なツールです。独創の「RIH超解像レーザ位相差顕微鏡」の開発は、これまで、私財投入と縁者や友人、知人のご支援によって、顕微鏡の製品開発までに至りました。この未踏の技術が世に役に立つ直前にまで至っています。しかし残念なことに、この新型顕微鏡を構成する重要な要素である、光源レーザの世界的な性能の劣悪化により、新型レーザ顕微鏡は本来の性能を確保することが困難になりました。この問題を解決し、日本のこのコロナ禍の惨状に少しでもはやく対応し感染症防止対策に役立つような、安定した性能の新型レーザ顕微鏡を世に出すために努力をしてきました。しかし、早急なる顕微鏡改良開発のためには更に少なくとも300万円以上の費用が必要になりました。残念ながら、資金面でこれに対応することが困難な状況にあります。
費用の主たる使徒は以下のごとくです。
(1)特殊光学フィルタ作成費、高解像カメラとそれに対応した大容量画像データ取込み・
処理装置 100万円
(2)操作性改善のためのソフト開発費 100万円
(3)最終確認試作機費 100万円 合計 300万円
この新規技術が、現状の新型コロナウイルス感染症への根本的な対応策を見つけるための有力なツールとなり、また、がんの早期発見・治療に役立ち、国内の医学・医療の発展・展開に多少とも役立つように、たいへん厚かましくて恐縮ですが、この問題の解決のためにご支援を賜わりたく、お願いする次第です。
日本の零細な町工場から出たこの技術が、地域の安全・発展に寄与することができ、国内の医学・医療に貢献できることを願って、広くは、世界の医療、学術、等の発展に寄与できるようになることを祈って、開発努力を続けます。
この技術が、学術研究の発展に寄与でき、医学・医療分野の発展的展開に寄与できることを確信致しております。
清水 勲 (工学博士)
有限会社 高度技術研究所 代表取締役
国立茨城工業高等専門学校 名誉教授
■参考資料
(有)高度技術研究所の技術は数十nmの微細な透明物体の形状とその動きを染色せずに大視野で実時間観察ができます。
これまで、2014年ノーベル賞受賞の顕微鏡や広域走査型プローブ顕微鏡を使って、「がん」細胞の動きを見る試みが行われてきましたが、それらは、微小な領域の画像を走査によって繋ぎ合わせて全体像を見る必要があるため、細胞の微細な動きを実時間で見ることができませんでした
それに対して、(有)高度技術研究所の顕微鏡では、細胞の内部構造の微細な変化や動きも染色せずに走査もせずに大視野実時間で見ることができます(1),(2)。
1.㈲高度技術研究所:溶液中大視野実時間で、動く肺がん細胞の様子が見えた。
・SATテクノロジー・ショ―ケース 2018 生体細胞を非染色・実時間観測可能とする高解像/広視野レーザ位相差顕微鏡
2.㈲高度技術研究所:溶液中大視野実時間で、動く肺がん細胞の様子が見えた。生体細胞を非染色・1ショット実時間観測で計測可能とするレーザ位相差顕微鏡・Eur. Phys. J. Appl. Phys. 91, 30701 (2020) I. Shimizu, et al. Contrast-tuneable microscopy for single-shot real-time imaging
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