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「脳外・脳血管内治療」「心臓・循環器」「癌」がテーマ

「脳外・脳血管内治療」「心臓・循環器」「癌」がテーマ

GEヘルスケア・ジャパン(株)は2021年10月8日(金)〜31日(日)に,「GE Healthcare Japan Edison Seminar 2021 Series 2」をオンデマンド配信している。併せて,10月2日(土)に開催されたSeries 1もアーカイブ配信している。例年恒例のセミナーであるが,今回はテーマに“Intelligently Efficient”が掲げられた。Series 2では,部位・疾患の領域別に,「脳外・脳血管内治療」「心臓・循環器」「癌」の3テーマを設けて,それぞれ2名の演者が,画像診断・治療における同社のモダリティから得られた最新の知見を報告した。

「脳外・脳血管内治療」では,松本康史氏(広南病院血管内脳神経外科部長)が座長を務め,堀江信貴氏(広島大学大学院医系科学研究科脳神経外科教授)とキッティポン・スィーワッタナクン氏(東海大学医学部外科学系脳神経外科領域講師)が講演した。堀江氏は,「GE MRIとともに目指す脳血管障害の新たな可能性」と題して,低侵襲化が進む脳血管障害手術のために有用なMRIの技術について,臨床での使用経験を報告した。堀江氏は,まず「MRIでここまで見える」技術として“Silent MRA”を取り上げた。Silent MRAは同社の非造影MRAの撮像技術。金属アーチファクトに強く,T1強調画像で高信号となる出血がMIP像に影響しないほか,乱入・渦流・層流などによるアーチファクトを大幅に低減する。堀江氏は,これらのメリットを説明した上で症例画像を提示し,その有用性を紹介した。また,「MRIでここまでわかる」技術として,血流を評価するための4D flow MRIを可能にする“Vios4D”について説明。脳動脈瘤における flow diverterを用いた治療での4D flow MRIの有用性を解説し,術後の血栓化も評価可能であるとして低侵襲での術前・術後評価が可能になったと述べた。

キッティポン氏は,「脳神経IVR領域における血管撮影装置の使用上の工夫」をテーマに,アプリケーションの特長や治療におけるメリットを説明した。キッティポン氏は,IVRで求められる画像について,位置情報が正確であること,小さいものが見えることが大事だと述べた。そして,IVRのためのVR像などの支援画像の作成するポイントなどを解説。non-subtracted/non-contrast technique(Non-SC)による血管描出のテクニックを紹介した。また,同社血管撮影装置の新しいアプリケーションである“Embo-Assist”を取り上げ,カーナビゲーションシステムのルート検索機能に相当すると述べて,症例画像を供覧した。

松本康史 氏(広南病院)

松本康史 氏(広南病院)

 

堀江信貴 氏(広島大学)

堀江信貴 氏(広島大学)

 

キッティポン・スィーワッタナクン 氏(東海大学)

キッティポン・スィーワッタナクン 氏(東海大学)

 

「心臓・循環器領域」では,中澤 学氏(近畿大学医学部内科学講座循環器内科教授)が座長,磯谷彰宏氏(小倉記念病院循環器内科部長),大西哲存氏(兵庫県立姫路循環器病センター循環器内科部長)が演者を務め,CTと超音波診断装置による画像診断の最新技術が取り上げられた。まず,磯谷氏が,「CTはSnapShot Freeze 2による画像診断精細化でSHD interventionのnew standardとなる」をテーマに講演した。同社CT技術である “SnapShot Freeze”は,従来のハーフ再構成法よりも高い空間分解能で,モーションアーチファクトを抑制した高精度の画像を提供する。その進化版であるSnapShot Freeze 2では,冠動脈だけでなく弁や心筋など心臓全体のモーションアーチファクトを抑えた画像を提供する。磯谷氏は,幅広い心位相で冠動脈の静止画像が得られ,検査の時間短縮と効率化が可能になるといったメリットを説明した。さらに,磯谷氏は,大動脈弁,僧帽弁,三尖弁,先天性心疾患におけるSnapShot Freeze 2の適応について,症例画像を提示。動きを抑えることで弁や腱索といった構造物の輪郭が明瞭になり,構造的心疾患(SHD)におけるインターベンションのレベルを一段押し上げるベーシックツールになると講演をまとめた。

大西氏は,「マルチモダリティを用いた循環器疾患 Structural Heart Disease(SHD)診断における新エコー図の役割」をテーマに講演した。大西氏は,SHDについて,心臓カテーテル治療の発展に伴って生まれた概念であり,心臓の構造的な異常により病的状態を来す疾患群であると説明。SHDインターベンションにおける心臓超音波検査の目的,大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)のインターベンションを紹介した。さらに,心臓超音波検査によるTAVIや僧帽弁狭窄症に対する経皮経静脈的僧帽弁交連裂開術(PTMC)の症例画像などを供覧した。講演のまとめとして,大西氏は,心臓超音波検査はSHDの適応評価や術前精査,治療中の効果判定と合併症の指摘に有用であり,超音波画像をガイドに治療を進めることで,安全かつ短時間に手技を行うことが可能になると述べた。

中澤 学 氏(近畿大学)

中澤 学 氏(近畿大学)

 

磯谷彰宏 氏(小倉記念病院)

磯谷彰宏 氏(小倉記念病院)

 

大西哲存 氏(兵庫県立姫路循環器病センター)

大西哲存 氏(兵庫県立姫路循環器病センター)

 

「癌」については,「乳癌領域」と「セラノスティクス」の2つのテーマに分けられた。「乳癌領域」では,明石定子氏(昭和大学病院乳腺外科教授)を座長に,久保田一徳氏(獨協医科大学埼玉医療センター放射線科教授)が「乳癌の画像診断について Intelligently Efficientを考える」をテーマに講演した。久保田氏は,乳がん診療における画像診断の役割について,存在診断,鑑別診断,ガイドツール,広がり診断,効果診断,進行度診断を挙げて,目的に応じてモダリティを用いることが必要だと述べた。そして,日本における乳がんの年齢別患者数や罹患率の推移を示し,今後は高齢者の乳がんを効率的に見つける方法と,若年から40歳代までの乳がんをしっかり見つける方法が求められるとともに,リスクの高い人たちの乳がんを見つける必要があると述べた。そして,マンモグラフィ(トモシンセシス),超音波検査,MRIの長所と短所などを説明し,今後の乳がん検出のキーワードとして,リスク層別化,デンスブレスト対策,過剰診断,受診者の意向も大切することを挙げた。さらに,久保田氏は,モダリティごとの診断フローを解説。ハイリスク群に対する乳房MRIの有用性を示した上でultrafast breast MRIの症例画像を提示した。このほか,今後期待する技術として,造影マンモグラフィを紹介した。講演のまとめとして久保田氏は,ガイドラインや最新動向を踏まえ,再現性が高く,診断・マネージメメントにつながり,受診者が安心できる検査を提供することが重要だと述べた。

明石定子 氏(昭和大学)

明石定子 氏(昭和大学)

 

久保田一徳 氏(獨協医科大学埼玉医療センター)

久保田一徳 氏(獨協医科大学埼玉医療センター)

 

「セラノスティクス」では,立石宇貴秀氏〔国立大学法人東京医科歯科大学医学科・大学院医歯学総合研究科(医学系)先端医療開発学講座画像診断・核医学分野教授〕が座長を務め,東 達也氏(量子科学技術研究開発機構量子医科学研究所分子イメージング診断治療研究部部長)が講演した。「セラノスティクスと標的アイソトープ治療」と題した講演の中で,東氏は2000年以降の核医学の歩みとがんの分子イメージングについて触れた上で,がん診療は標準化・個別化・多様化が進んでいると述べた。そして,診断と治療を組み合わせたセラノティクスの概念を解説し,薬に標的した放射性核種を用いる標的アイソトープ治療(TRT)について説明した。また,東氏は,日本で開発が進められているTRTも触れ,神経内分泌腫瘍に対する131I-MIBG治療,骨転移のある去勢抵抗性前立腺がんに対する223Ra注射液を用いた内用療法を紹介。さらに,新たなTRTの治療薬として開発が進められている177Lu-PSMA-617,64Cu-ATSM,α線の核種を用いた211At-MABG,225Ac-PSMA-617などの開発状況を取り上げた。一方で,東氏は,セラノスティクスが進むことで施設や病床の不足が懸念されるなどの課題を挙げ,環境整備を進める必要があると指摘。その課題解決にも寄与するα線核種専用トレーラーハウス型移動式RI治療設備について解説した。

立石宇貴秀 氏(東京医科歯科大学)

立石宇貴秀 氏(東京医科歯科大学)

 

東 達也 氏(量子科学技術研究開発機構)

東 達也 氏(量子科学技術研究開発機構)

 

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コーポレート コミュニケーション
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp

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