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がん、糖尿病、脳出血も発見!命を救った「ドアノブ・クエスチョン」医師が明かす20の実例

医師、看護師イメージ

 

 診察中にはなかなか聞けない「じつは気になっている体の不調」ありませんか?患者が診察室のドアノブを握る去り際に、医師に尋ねる「ドアノブ・クエスチョン」。そこで語られる診察中に言いだせなかった些細な症状が、じつは大病を発見する重大サインかもしれない!

 

■<竹内内科小児科医院院長 五藤良将医師>

 

◎「陰嚢にしこり」ーー フルニエ壊疽(えそ)

 

 

糖尿病の合併症のひとつであるフルニエ壊疽は、男性では陰嚢、女性では会陰部に起きます。初期は炎症のような症状ですが、悪化すると壊疽してしまいます。早期で治療することが望ましいですが、発生部位がプライベートゾーンであるため恥ずかしさから受診が遅れ、重篤な状態となることが少なくありません。

 

 私も過去に陰嚢部にしこりを訴え、来院された患者さんを診察した経験があります。検査したところ、長期間高血糖が継続した糖尿病であることがわかりました。放置すれば壊疽して、最悪の場合は敗血症で命を落とす可能性もありました。診察ではどんな症状でも恥ずかしがらずに相談してほしいです」

 

◎「突然痩せた」ーー 糖尿病

 

「40代男性の患者さんが診察中に『90kgあった体重が1カ月で12kg減りました。1.5Lのコーラを一気に飲んでも喉が渇くし、急に痩せたせいで疲れやすい』と語るのです。医師としては、重度の糖尿病であることが予想され焦りました。検査をすると、血糖などの数値が非常に高く、即入院してもらいました。治療によって症状は落ち着きましたが、透析が必要になってしまいました。

 

 糖尿病は、自覚症状がないまま静かに進行し、合併症が併発するまで暴飲暴食を続けてしまう、というケースがあります。もしも早めに通院され、『疲れやすい』とか『喉が渇く』などのお話を雑談程度でもされていればと思います」

 

■<藤沢駅前順リハビリ整形外科院長 渡邉順哉医師>

 

◎「股関節が痛い」ーー 腸腰筋膿瘍(のうよう)

 

「70代の男性患者さんが、発熱と股関節から背中が痛いと言うのです。血液検査では炎症反応が高いものの、レントゲンでは大きな異常はなく、造影CT検査をしたところ腸腰筋膿瘍だと診断がつきました。

 

 腸腰筋膿瘍は、腸腰筋に膿が溜まってしまう疾患です。腸腰筋は太ももを持ち上げる働きをしていて、限られたスペース内に膿が充満した状態となり、股関節が硬くなり、痛みも出ます。ひどい場合は手術で膿を取ります。発見が遅れると敗血症を起こし、死に至ることもあります。特に高齢者は悪化するリスクが高く、背中や股関節の痛みがあれば、すぐに病院を受診してほしいと思います」

 

◎「膝下が痛い」ーー エコノミー症候群

 

「高校3年生の男の子が『両脚の膝から下が腫れて痛い』と言うのです。最初は炎症かと思いましたが、検査の結果、違いました。詳しく検査したところDダイマーという値が異常に高く、造影CTを撮ったところ腹部大静脈から下肢全体の静脈が広範囲にわたり血栓で詰まっていることがわかり、大学病院に救急搬送した経験があります。

 

 血栓が血流に乗り、肺に飛んでしまったら即死でした。原因は不明でしたが、長い時間椅子に座って勉強し続けたせいでエコノミー症候群が起きる直前だったのかもしれません。長時間座る場合は水分を取り、姿勢を変えるなどの対策をしてください」

 

■<古河いけがき皮膚科院長 生垣英之医師>

 

◎「腕や足に湿疹」ーー 梅毒

「30代の女性が『二の腕と脚に赤い湿疹がある』と話されたのです。痒みもなく、見た目には『ジベルバラ色粃糠疹(ひこうしん)』というクリスマスツリーのような形の紅斑が出る疾患に似ていました。これは多くの場合自然に治癒します。

 

 しかし、似たような症状のなかには、梅毒バラ疹もあるので注意が必要です。患者さんに梅毒の可能性を尋ねると、『パートナーは一人なので、絶対にその可能性はない』とおっしゃっていました。念のために検査をすると、残念ながら陽性でした。バラのような湿疹が広範囲に出現した場合には、梅毒に注意です」

 

◎「イボが大きくなった」ーー 皮膚がん

 

「『皮膚に角のようなイボができている』と言って、受診される方が少なくありません。医学的には『皮角』といいます。

 

 皮角が1円玉ほどに大きくなった男性患者さんが記憶に残っています。ご本人はあまり気にしておらず、放置しているうちに大きくなり、驚くほど皮角が目立っていました。皮角は必ずしもがんとは限りませんが、念のため検査をおこなったところ『日光角化症』という皮膚がんの初期の段階でした。切除できたので無事でしたが、長い間放置すれば、命に関わる可能性もあります。角のようなイボがある方は早めに受診しましょう」

 

■<たま耳鼻咽喉科院長 及川貴生医師>

 

◎「耳がこもる感じ」ーー 上咽頭がん

 

「『耳がこもる感じが続いている』と受診した患者さんが、じつは上咽頭がんだったというケースがあります。

 

 鼻と耳は、耳管という管で繋がっていて、あくびをしたり、唾を飲むと、耳管が開くような構造になっています。上咽頭に何かあると、その耳管を塞いでしまうため、耳がこもったような感覚になるんです。

 

 耳鼻科医であれば、大人で急に閉塞感があるというときは、何かしら塞いでいる要因があると考えます。上咽頭は、鼻の穴から観察することが難しく、発見が遅れることがあります。小さな症状を無視せず、検査をすることが大事ですね」

 

◎「めまいがする」ーー 脳出血

 

「耳鼻科では『めまい』の症状で受診する方が多くいます。ある40代の男性は、まさに『めまいがする』と言って受診されました。

 

 眼球の動きを調べる眼振や、平衡感覚を調べる検査では、明らかな異常がなかったのですが、医師として何か引っかかる感じはあったんです。とはいえ、診察は終わり。患者さんが帰る後ろ姿を見ていたら、よろけたんです。これはさすがにおかしいと思い、大学病院に紹介したところ、小脳出血でした。

 

 早期の発見だったので治療することができ、治療後はふだんの生活に戻ることができました。本当によかったです」

 

■<くぼたクリニック松戸五香院長 窪田徹矢医師>

 

◎「左の陰嚢がでこぼこしている」ーー 精索(せいさく)静脈瘤

 

「『左の陰嚢をさわるとでこぼこしている箇所があり気になる』と言って受診する男性が少なくありません。これは『精索静脈瘤』と呼ばれるもので、放置していても健康障害はありませんが、腫れや痛みが出てくるときには治療が必要です。

 

 また精索静脈瘤は、男性不妊の原因となることもあります。実際、30代の男性が左の陰嚢に違和感があると受診され、精索静脈瘤と診断しましたが、同時に不妊に悩んでいるとの相談がありました。診断の結果、精索静脈瘤による男性不妊と判明しました。手術をし、その後お子様が生まれたというケースがあります」

 

◎「食べ物が美味しくない」ーー 男性更年期

 

「50代後半の男性患者さんに『イライラや不眠がひどく、日常生活に支障があるので精神科に相談し、睡眠薬や抗うつ剤を飲んでいるが一向によくならない。最近では食事をしても美味しくない』と相談されました。年齢と症状から男性更年期を疑い、男性ホルモンの検査をしたところ、かなり低値となっていました。

 

 じつは、男性ホルモンが低下すると亜鉛が不足し、味覚障害を起こす方がいらっしゃいます。しかも、向精神薬の中には男性ホルモンを低下させるものもあり、男性更年期が真の原因だった場合、症状がさらに悪化することがあります」

( 週刊FLASH 2023年2月28日号
)



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