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第66回日本形成外科学会【長崎】④

 第66回日本形成外科学会【長崎】から帰ってきました。
 羽田6:25発ANA987便→新千歳7:55着でした。
 朝4:30に起きました。
 毎日早朝からお仕事をなさっていらっしゃる、
 さくらんぼさんのことを思っていました。
 私は飛行機の中では寝てしまうのに、
 さくらんぼさんは朝からお仕事です。
 ほんとうに大変なことだと思いました。
      ■         ■
 今年の学会で私が一番勉強になったのが、
 2023年4月27日(木)7:45-8:45
 皮膚腫瘍外科分野指導医教育セミナー
 末期がんに伴う癌性皮膚潰瘍に対するpalliative surgery(緩和的手術)
 [演者]藤岡正樹
 国立病院機構長崎医療センター形成外科
 この藤岡正樹先生のご発表が勉強になりました。
 乳がんなどの末期に悪性腫瘍のために皮膚に大きなキズができてしまい、
 そこから強い悪臭がすることがあります。
      ■         ■
 強烈なにおいのため、
 自宅でも病院でもケアーすることができません。
 私自身も何人かの患者さんを知っています。
 この状態から少しでも改善するために、
 形成外科が悪性腫瘍を切除して植皮をします。
 そうすると悪臭がうそのように無くなります。
 たとえ半年でも患者さんは自宅で療養できるようになります。
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 国立病院機構長崎医療センター形成外科の解説ページです。
 末期がん患者に生じた皮膚潰瘍に対する緩和手術の挑戦
 末期がん患者の苦痛、例えば疼痛や、吐き気に関しては緩和医療の介入・支援が一般的になり、患者は短い余生を家族とともに安楽に暮らせるようになってきました。
 形成外科では、あらゆる皮膚の創・潰瘍を閉鎖し治癒させることができます。
 ただし進行がんに伴う潰瘍に対しては、患者の余命が半年足らずしかないことを理由に積極的な治療が行われてこなかった歴史的経緯があります。
 ところが進行した乳癌や内臓がんの皮膚転移による皮膚潰瘍が生じた場合、キズがら出る大量の浸出液、出血、悪臭のため家庭での創管理ができません。
 そのため余命短いにもかかわらず、患者は家族から切り離されて入院生活を余儀なくされる場合がしばしばあります。
 Palliative Surgery(緩和手術)とは患者の苦痛を伴う症状を軽減もしくは消失させることを目的とした手術です。
 長崎医療センター形成外科では、緩和手術としてこれら皮膚潰瘍に苦しむ末期患者に対する創閉鎖を行っています。
 2010年からの4年間で12例の緩和手術を行ってきました。いずれの患者も末期がんで浸出液、出血、悪臭、創痛に苦しんでいました。
 全例手術によってこれらの苦痛を取り去ることができ、家庭で余生を送ることができるようになりました。術後の平均無症状期間は9.5カ月、術後平均寿命は14.4カ月でした。
 しかも症状が患者に及ぼす影響を検討したところ有意差を持って改善が認められました(The Japanese version of the Support Team Assessment Scheduleによる検討)。
 Palliative Surgery(緩和手術)は、2週間程度の入院手術と引き換えに、1年以上の家庭での家族と一緒にいる生活と、苦痛からの解放を提供することができます。
 (以上、国立病院機構長崎医療センターHPより引用)

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 藤岡正樹先生のご講演をお聞きして、
 形成外科でもっとこの緩和ケア手術が広がるといいと思いました。
 他の科にはできない手術です。
 末期がんの患者さんで困っている人がいらしたら、
 ぜひ教えてあげていただきたいです。
 乳がんは治療法が進歩したので、
 がんが残っていても生存できる人が増えているそうです。



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