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みなさん がん検診に行かれていますか?
がん検診では『利益』と『不利益』があるといわれています。検診だし、早期発見・早期治療じゃないの?とふつうは考えるところなのですが、『過剰診断』(放置したとしても症状が出ない、死につながらないがんに対しての診断と治療)や『偽陽性(がんの疑いがかかり、次の検査に進むけれども結果がんではない)の方への精神的不安、経済的不安』が不利益であるといわれています。
そもそも任意型の市町村で行われる検診は受診した集団全体でがんで死亡する割合が減る、というエビデンスがあるものだけが指定されています。
職場などはそれぞれの判断のもと行われているのでここにエビデンスはなく、十分でなかったり、過剰だったりするのは個々の判断となっている、いわば無法地帯。これも知られていません。
中でもこの『偽陽性』が問題、課題。
例にあげると乳がんでいえば、
①マンモグラフィ受けました→要精密検査になりました→エコー検査受けました→違いました。←偽陽性。
②マンモグラフィ受けました→要精密検査になりました→エコー検査受けました→細胞診受けました→違いました。←これも偽陽性だけど一段深い。私はこれを10年続けた人です。
今回は検診なので①。
実は、ある研究で偽陽性の方の『不安』はがんと診断されなかった場合でもQOLの低下や不安ががん患者さんと同様、あるいはそれ以上に低下して長期間続く、、というデータもあるそうです。
患者からすると・・・(これも分かれるかもしれませんが)なってないからいいじゃん!と言いたいところですが、ナーバスな方はさらに、そうじゃなくてもがんかも・・で傷ついてしまう。
なので世界的にも検診の回数が増えるほど『がん』ではないのに『がんの疑い』をかけられ、精神的負担や精密検査による偶発症が増えてしまう、だから検診の間隔をあけてみてはどうだろう、という流れになっています。
そもそもがんは必ず増えて必ず死に至るものではなく、進行しなかったり、退縮するものもあります。(がん種によります)高齢ですと進みが遅かったり。見つけなくてもいいがんもある、というのも真実ではあります。
乳がんの場合、40歳未満の検診の年齢に達していないのに、がんになったりする方もいらっしゃる中で(それも他のがんに比べたら相当数いる)、難しい問題に直面しています。
なので、その方のリスクに応じたリスク層別化がん検診というのが研究されています。
研究の中での課題はリスクが高い、と言われた方が絶対かかる、と思い込んでしまったり、逆に低リスクの方が来年から1年じゃなくて2年に一回でいいよ、と言われて、検診を受けられないのは不安だ、になってしまったり・・・。一筋縄ではいかないなと。
どうやったらみなさんに受け入れてもらえるのか?議論が続いています。
人によって検診の間隔が違うのは不公平?
検診の間隔がのびることは不安?
みなさんはどう考えますか?(もちろん、がん種による・・・)
マンモグラフィで高濃度乳房の問題を話すことがありますが、高濃度乳房だけで病気だと思ってしまう方が少なからずいる現実を考えると、こうした検診への知識含めた乳がんならブレストアウェアネスなどの『医療リテラシー』はすべての方に必要な知識なのではなかろうかと思うのです。
60代女性から『義理の母が乳がんに』
90代の義理のおかあさまが乳がんに・・・。セカンドオピニオンを受けたい、とのこと。
特定の病院をおすすめはできませんので・・・公的機関に頼りましょう。
https://ganjoho.jp/public/institution/consultation/support_center/guide.html
ご高齢の場合、治療をどうされるかは、QOLに直結しますので、よくよく先生とご相談ください。
がん拠点病院の相談センターはどこの病院にいっていても行くことができます。正しい知識を持つ方とお話してみてください。
がんとともに、、、。
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